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2017年03月02日

季節外れですが、九州大の先生と留学生さんたちが来ました!

毎年、夏になると、全国の大学から様似町に地質巡検の一行がやってきますが、季節外れの今日、九州大学の小山内先生率いる一行が、役場前のかんらん岩広場に来られました。

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私も10年近くジオパークに携わって、この時期に巡検に来られるのに遭遇したのは初めてのこと。

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先生曰く、今回はアフガニスタンやモンゴルなどからの留学生にアポイのかんらん岩を見せたくて、連れてらっしゃったそうです。かんらん岩広場も実は、冬はなかば雪捨て場状態になるのですが、ここしばらくの暖気ですっかり雪も解け、標本観察も問題なくできました。

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一行は、幌満峡にも行って、露頭観察してくるとのこと。季節外れの巡検一行に、春の訪れを感じるワタクシでした。(タク)

2017年02月28日

冬登山ジオツアー2日目_アポイ岳は最高の天気でした。

明けて2月26日(日)の朝。アポイ山荘からのアポイ岳の美しさは神々しいぐらい。

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一同、アイゼンをつけて、いよいよアタックです。登山口からはとたんに針葉樹の森。元気に登っていきます。

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第4休憩所で小休憩。

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5合目山小屋までは、もう少し。動いている分、身体も暖か。汗かきながら一歩一歩登っていきます。

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この日のガイドは、アポイの熊ことSさん。要所要所で、アポイ岳の特殊な植生をわかりやすく解説してくれます。

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一時間半かけて、ようやく5合目山小屋に到着。ここから望む頂上も緑と青空と白銀のコントラストがとてもきれいでした。

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小休憩の後、7合目の馬の背目指して、急こう配の登山道を登ってゆきます。

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馬の背手前の7合目。ここまで来ると、それまでの様相とはガラッと変わり、まさに冬山です。

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がんばって着いた馬の背のご褒美は、日高山脈の雄大な景観。

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しばし360度のパノラマを楽しんだ後は、いよいよ頂上に向けて最後のアタックです。

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馬の背から頂上直下の8合目までの間は、海に対して平行に走る尾根なので、山から海に向かって流れる風によって、吹き溜まりや雪庇ができていて、それらをラッセルしながら進んでいきます。

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そして、8合目から頂上にかけては遮るものがなく、時に横殴りの吹雪となります。

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でも、ついに登頂!落伍者なく全員が頂きに立つことができ、参加したお客様は満面の笑み。頂上は吹き溜まりで1m以上の積雪で、1m強の頂上木柱も頭しか見えていませんでした。

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一休みして、温かい飲み物とお弁当が待つ、山小屋まで下山。最後まで晴れやかな天気で、大満足の冬山登山となりました。これで、アポイ岳ジオパークの今年度のジオツアーは終了。新年度もたくさんのツアーをご用意して、多くの皆様のお越しをお待ちしていますので、春夏秋冬、様似の自然と味を楽しみにぜひお越しください!(タク)

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2017年02月27日

冬登山ジオツアー初日_アエルコースを散策しました。

2月25日(土)~26日(日)の2日間、札幌や帯広方面から10名のお客様をお迎えして、冬登山ツアーを行いました。そのうち今日は、初日のアエルでのトレッキングをご紹介します。

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まず、アエルの駐車場でジオパーク認定ガイドのIさんと合流。簡単な自己紹介の後、写真奥のアエルフットパスコースに向かいます。

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この日のIガイドのネタは、地衣類と蘚苔類!コケの話です。う~ん、深い。。。でも、よく林を見てみると幹には、いたるところに菌やコケがびっしりと張り付いているのです。

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でも、私も含め、参加者の皆さんも、菌である地衣類と、コケである蘚苔類の違いがよく分からないのです。

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これは、蘚苔類。コケですね。名前を教えてくれましたが、う~ん、覚えられません。。。

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そんなマニアックなコケさんたちですが、それを切り取って持っていってしまう人もいるそうです。写真ではわかりづらいのですが、緑色のコケの真ん中がまる~く切り取られている幹を見つけ、Iさんが教えてくれました。

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数日前の雨などで、随分雪も解けていましたが、アエルコースは林を構成する樹種も豊富で、とても雰囲気の良い散策路です。

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コースの中ほどには、大人2人でようやく手が回るほどのミズナラの巨木もありました。Iさん曰く、巨木の定義は、幹の直径が1m以上のものを言うそうです。

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これは、地衣類。なんて言ったかな~?トゲナシカラクサゴケだったかな~?確かに唐草模様です。

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コース終盤にある展望台に上ってみると、幌別川流域が一望。残念ながら、雲で日高山脈と翌日登るアポイ岳は見られませんでしたが、良い景色でした。

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約2時間半でアエルに無事戻ってきました。

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この日の夜は、女郎花で夕食。毛ガニとマツブ丼に、マツカワとアカガレイのお造り。銀聖と白貝の小鍋に、灯台ツブの茶わん蒸し。

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前浜の旨いものづくしで、みなさん大満足。盃を上げながら、翌日のアポイ登山での好天を祈っていたのでした。(タク)

2017年02月21日

「美瑛みた~い!」歓声が上がったスノーシュー体験

春間近の2月18日、町内の民間牧草地をお借りして、スノーシュー体験&動物の足跡探しを行いました。まずは、現場に行って、Sさんからお借りしたスノーシューを装着。

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前日の雨と冷え込みで、牧草地の雪はザックザク。その分、太陽の光が反射してまぶしいぐらいでした。

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この日は、とても寒かったのですが、天気も良く、雪原とアポイ岳などの他の地形とのコントラストがとてもきれいでした。

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雪原には、いたるところに動物の足跡が…。シカ、キツネ、タヌキ、ウサギ?これは、多分キツネです。

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牧草地の端っこで一休み。この日は、2人の小学生も参加してくれました。

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牧草地の一番てっぺんからは、日高山脈からアポイ岳、手前の様似川流域も一望できます。

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ここからだと、アポイ岳も含めた一番奥の鋭角な日高山脈の地形、その手前の付加体由来の凸凹な山、白亜紀堆積岩由来のなだらかな丘陵、そしてこれらを侵食した様似川流域など、地形がよく分かります。

IMG_7376.jpgのサムネール画像

そして、帰りは持ってきたボブスレーで一気に下ります。

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方向操舵が難しく、自分の思いとは違うところへいってしまうのですが、子どもたちは歓声を上げながら、大人たちは童心に帰って楽しみました。

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降りた後には、まだ多少温かさが残る中村おやきを皆で食べました。

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雪の少ない様似ですが、ここならちょっとした雪国体験が楽しめます。みんな、「美瑛だ~、富良野だ~」と言いながら、様似の冬を楽しんでいました。(タク)

2017年02月20日

第1回ジオカフェを開催しました。

2月17日(金)、飲食しながらジオパークを通じた地域づくりを考える「第1回ジオカフェ」を、ホテル・アポイ山荘で行いました。

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アポイ岳ジオパークがユネスコ世界ジオパークになって1年余り。まだまだ町民の間でジオパークが理解されていないことから、地域づくりのためのジオパークを住民主体で考えようと、様似町アポイ岳ジオパーク推進協議会と室蘭開発建設部との共催で行ったものです。

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講師は、自らは室戸ジオパークの専門員として室戸のユネスコ世界ジオパーク認定にかかわった、徳山大学准教授の柚洞一央氏。また、アドバイザーとして室蘭工業大学准教授の有村幹治氏にも加わってもらいました。

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柚洞さんは、ジオパークは持続可能な開発を行う手段であり、住民主体で考え取り組むことの必要性を独特のざっくばらんな口調で語りかけ、参加した住民はジオパークの考え方や教育や観光にジオパークをどう生かすかについて活発な意見を述べ合っていました。

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ところで、お菓子や食事を楽しみながら、和やかな雰囲気で語り合うのが、ジオカフェ。

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この日は、アポイ山荘で4月からメニュー化される、エゾシカ肉を使ったカレーとハヤシライス。

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また、地域おこし協力隊として特産品開発を手掛けている中野さんの試作品、米粉を使ったラスクも提供。いずれもなかなかの味でした。

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また、このジオカフェの前には、様似町中央公民館にて町議会議員や町幹部職員、町教育委員、アポイ岳ジオパーク推進協議会会員向けに学習会も開催。

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いつもはカタイ雰囲気の参加者も、柚洞さんの軽快なペースに引き込まれつつ、ジオパークと地域づくりを考えていました。

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地域の現状を見つめ、自分たちの子や孫にどんな様似を残せるのか。ジオパークを通じた地域づくりのジオカフェは、今後も継続的に進めていく考えです。

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参加された町民のみなさん、講師の柚洞さん、有村さん、ありがとうございました。次回は新年度早々に開催予定ですので、お友達を多数お誘いの上、ぜひまたご参加ください。(タク)

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