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2019年06月07日
JpGUジオパークセッション等に参加してきました
5月24日~27にかけて千葉県幕張市で開催された地球惑星科学連合大会に出席してきました。ジオパーク関係者以外にも研究者や企業等が参加する大規模な大会です。
ポスター発表会場と企業等ブース会場の様子
私は次の3つを目的に参加してきました。①アポイ岳ジオパークの取り組み事例をポスター発表しネットワークに貢献する。②様似町に関する最新の研究成果について把握する。③各種会議やジオパークセッション等に参加し、情報交換・議論をする。
①ポスターセッションについて
「アポイ岳ジオパークのジオ多様性を伝える方法の検討 -エリア外ジオツアーの取り組みを通して-」について、昨年度の日本ジオパーク全国大会アポイ岳大会ポストジオツアーの事例を発表しました。
下北の鳥の採食場所の一つが様似沖の魚だという話を聞き、広域連携の可能性について議論を行いました。また、今夏に様似に来たいという女性の方がポスターに来てくださり、様似町東京事務所のHoromanさんがポスター説明しました。
作成したポスターをpdfでアップします。(※それぞれ4Mくらいあります)
JpGU2019-1.pdf JpGU2019-2.pdf JpGU2019-3.pdf
②ジオパークセッションではいくつかの発表がなされました。
伊豆大島ジオパークNさんの講演「ジオツアーで「楽しく地球を伝える」ために必要なことは」を取り上げます。
ジオツアーで「楽しく地球を伝える」ために必要なことは、「正しいインタープリテーションを学ぶ→ツアーをつくる→ガイドの存在を知ってもらう→実践する→実践から学ぶ」繰り返すこと。インタープリテーションはテクニックを身につけることであり、どの項目も欠けずに、地道に場数を踏み、日々勉強し、繰り返していくこと。普段実践していることを思い浮かべながら考える時間となりました。
③様似町に関する最新の研究の把握
2つのポスターについて説明を聞かせていただきました。お忙しいところありがとうございました。
・「幌満かんらん岩体の鉱物」に関する卒業研究をされたY大学のOさん
・「ダナイト」について研究されたK大学のM先生
他の研究成果については見られていないのですが、10数件もの研究がなされていました。これから研究する方や、近接した研究分野を知りたい方、地元に還元するために次のとおり記録しておきます。
この大会に参加し、成果をアポイ岳ジオパークの活動に還元するとともに、様似町で行われた研究について紹介する展示をビジターセンターにつくりたいと思いました。(ジオ美)
以下、様似町の研究最前線に関する「予稿」のリンクです。
・幌満かんらん岩から回収されたTiに富む特異的なコランダムの報告
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/SIT23-P12/advanced
・Reevaluation of the origin of mafic layers in the Upper Zone of the Horoman Peridotite
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/SCG49-P12/advanced
・日高変成帯野塚岳地域における構造地質学的研究 -島弧・島弧接合による新生代大陸地殻の成長・形成過程とそのメカニズム-
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/E_SMP32-P06/advanced
・北海道太平洋沿岸日高南部における海水準変動の影響を受けた津波・洪水履歴
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/MIS12-01/advanced
・北海道中軸部における比抵抗構造:超塩基性岩のテクトニクスへの制約
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/SCG57-06/advanced
・Structural Complexity Associated with Arc-Arc Collision in Hokkaido Island, Japan - Review on Controlled-Source Seismic Researches in Western and Central Hokkaido –
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/SSS12-03/advanced
・日高衝突帯南端部の地下構造-波形計算を用いた再検討-
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/E_SSS12-P06/advanced
・海陸地震観測から得られた北海道南部の島弧-島弧衝突帯から太平洋プレート沈み込み帯前弧域の地震波速度構造
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/SSS12-02/advanced
・北海道における3次元S波減衰構造
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/E_SSS12-P05/advanced
・北海道南部沖日高舟状海盆を埋積する海底地すべり堆積物の分布と堆積学的特徴ーとくに第四系最上部の地すべり堆積体についてー
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2019/subject/HDS11-01/advanced
2019年05月31日
アポイ岳盗掘防止合同キャンペーンを行いました!
こんにちは、サクです!!
今日は5月25日(土)に行われた、アポイ岳盗掘防止合同キャンペーンについて書きます。
このキャンペーンは、北海道の呼びかけにより、様似町や環境省、アポイ岳ファンクラブ
などが合同で行っています。
当日は登山道の入口付近で登山マナーのパンフレットや登山
バッチ、携帯トイレを配布し、アポイ岳保護の呼びかけを行いました。登山日和というこ
ともあり、午前7時から8時の間で70名以上の方が登っていきました。その中には、道外か
らの団体や、お子様連れの登山客も数多くいらっしゃいました。
幅広い地域や年齢の方々に盗掘やハイマツ増殖による高山植物の減少を周知することで、
多くの方にアポイ岳の高山植物を大切に思う気持ちが広まれば良いなと思います。
これからもアポイ岳保全の活動を行っていきますので、皆様のご協力をよろしくお願いします。
ここ最近、北海道各地で真夏並みの異常な気温が観測されています。様似町は北海道の中で
比較的涼しい地域ではありますが、山の上では強い日差しを浴びます。脱水症状や、熱中症
に十分気を付けて登山を楽しみましょう!!
以上、サクでした!!
2019年05月31日
第10回さまにウニまつりが開催されました!
みなさん、こんにちは!コウです!元号が変わって初投稿となります。よろしくお願いします。
さて、5月19日(日)に第10回さまにウニまつりがジオサイト・エンルム岬近くの特設会場で開催されました。
天気は快晴!
朝から既に数名並んでおります。(話によると夜中の2時ぐらいからいたとか…)
10時からの引換券販売が近づくにつれて、人も徐々に増えてきて、列があふれかえる状態に。
上から見ると一目瞭然…!すごい数の人がいるのがわかりますね!
開会には坂下様似町長と松浦日高振興局長が様似町のことや日高のPR等について話されました。そして、久野実行委員長の販売開始の言葉とともにさまにウニまつりが開かれました。
ウニ丼や白貝、北寄貝など地場産のものがたくさん販売しており、沢山の人が購入していました。
ウニの他も牡蠣やつぶ貝を焼いています。美味しそうですね~。
こちらはウニ丼!
また、BBQを楽しんでいる人が沢山おり、会場はすごく賑わっていました。
最後には景品クジ付餅まきが行われ、子どもから大人まで夢中で拾っていました。
お楽しみの景品交換!お客様は喜んで受け取っていました!
今年は好天に恵まれ、約4,500名集まり、大賑わいのお祭りになりました。来年もたくさんの方のご来場をお待ちしております。(コウ)
2019年05月28日
ジオ塾「SDGsって何だろう?」が開催されました
最近、見かける機会が増えてきたSDGsという言葉。
けれどもそれが一体何かということを答えられる人は少ないのではないでしょうか。
判らなければ、ましてや普段の暮らしとどう関わるのかも「?」です。
ということで去る5月23日に開催したジオ塾で
「まちづくり」にSDGsを採り入れている下川町の事例を
役場政策推進課の蓑島SDGs戦略推進室長にお話頂きました。
話を聞く中で、ポイントは
1 SDGsありきで取組みを考えない
2 地域に対して効果を生む取組み
の2点ではないかと感じました。
一つ目について、そもそもSDGsは、日本語では「持続可能な開発目標」と訳され
国連が2030年までに全加盟国で達成すべき目標として掲げている指標です。
下川町の取組みのキモは、これらの目標に向けた取組みは何だろう、ではなくて、
今まちで取り組んでいる○○はこの■■の目標に当てはまる、という視点です。
下川町の場合、基幹産業の一つである林業の持続可能なあり方や、
森林を活用した幼児期~高校までの15年(!)一貫教育プログラムなど
豊富な森林資源を背景とした取組みを進めてきていますが、
これらをSDGsに照らしたら、例えば「緑の豊かさも守ろう」や
「質の高い教育をみんなに」などといった項目に合致しているところがあるよね、ということです。
↑ 森林を中心とした取組みに対して様々なSDGsのアイコンがついています
二つ目は、国連の決めた目標だからといって、
その活動がいきなり世界貢献するものではない、ということです。
つまり、取り組みで生まれるものが、
地域に住む人が住み続けられること(すなわちその地域の「持続可能な開発」)
に繋がるものである必要があります。
こうして下川町は、町民から選ばれた民間委員も交え、
町の総合計画(つまり「ありたい姿」)にSDGsを採り入れ、第6期総合計画として策定しました。
様似に目を転じると、ジオパークはもとより「持続可能な開発」を踏まえた活動です。
ジオ塾でもSDGsのどの項目に関わるのかをチラシ等に表示するようにし始めています。
今後もジオパークのあり方とどのように関われるだろうかと考える機会となりました。(クド)
参考(外部サイトへ)
・下川町のSDGsの達成に向けた取組み(下川町役場)
・環境モデル都市・環境未来都市・SDGs未来都市(内閣府地方創生推進局)
2019年05月27日
新冠町からのツアー来館者
こんにちは!アポイ岳ジオパークビジターセンターのロンウオです。
新冠町から、博物館見学ツアーで25名ほどのお客様が来館されました。
かんらん岩やアポイ岳の高山植物についてなど、熱心に勉強されていかれました。
この後はえりも町の郷土資料館に寄られるとのことでした。
現在、ビジターセンターでは栽培試験中のアポイ岳の高山植物を展示しています。
アポイクワガタは開花中で、今が見ごろです!
こちらはアポイ岳ファンクラブの会員が育てたエゾコウゾリナです。よくタンポポと間違えられるため、セイヨウタンポポと一緒に展示しています。
エゾサンショウウオの幼生も展示しています。子ども達に人気です。
以上、ビジターセンターの近況報告でした!