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2012年05月19日

参加してきました、ジオパーク国際ユネスコ会議in島原①

このたび、日本で初めて開催された、「第5回ジオパーク国際ユネスコ会議」に参加させていただきました。場所は、九州は長崎県の島原半島ジオパーク。約20年前の雲仙普賢岳の噴火は、「火砕流」という言葉を一般に知らしめましたが、今回の会議はそこから見事復興した島原半島を、世界のジオパーク関係者に示す舞台ともなりました。

平成新山と水無川.jpg

標高約1400mの普賢岳の平成新山。手前の堤防は、土石流の流導路となる、文字通りの「水無川」。20年前の噴火では大量の火砕流が沿岸に押し寄せましたが、その土砂の上には、なぜかアノ人があのスタイルで…。

平成新山と竜馬.jpg

このサムライブルー姿の坂本竜馬像は、2010南アフリカでのW杯を応援するために、東京代々木競技場に建てられたものを、竜馬にゆかりのある島原市が譲り受けたらしい…。

そんな竜馬と普賢岳平成新山が見守る、島原復興アリーナが今回の会議会場です。

島原復興アリーナ.jpg

開会前に島原入りしたワレワレは、前日に開催された、日本ジオパークネットワークの理事会と総会に出席。

島原JGN総会.jpg

そして、翌日はいよいよ会議初日。朝、再び会場を訪れると、地元の子どもたちが大勢出迎えてくれました。

島原会議場前出迎え.jpg

広~い、メインアリーナで始まった開会式。来賓が多すぎて挨拶かなり長かったです…。

島原会議開会式.jpg

開会式の後は、すぐにユネスコや世界ジオパークネットワークの主要メンバーによる、さまざまな講演がスタート。中日の巡検を除く3日間、さまざまな講演や事例発表が繰り広げられました。

島原会議基調講演聴衆.jpg

そして、同時並行で世界各地のジオパークが自己PRする「ジオパークフェア」も開催。

島原ジオパークフェア.jpg

我がアポイ岳もポスターやパンフ、グッズ展示で、アポイ岳ジオパークと様似町を大アピールです。もちろん、世界会議なので、たくさんの外国人もいて、ワタクシの流暢なイングリッシュで…、と言いたいところですが、今回は、その辺りの対応をウチのアリにお願い。

島原アポイ岳ブース・アリ.jpg

この効果は絶大で、外国の人も言葉の壁で素通りしてしまうことが多いのですが、ウチのブースで元気よくしゃべる彼女がいるせいか、外国人が来るわ来るわの大盛況。用意したオリジナル缶バッジもあっと言う間になくなってしまったのです。

島原アポイ岳ブース・加藤.jpg

また、ウチのジオミも自らのデビュー戦を必死にこなすのでした。「エッ?ワタクシ?」。もちろん、ワタクシも精一杯営業させていただいたのですが、いかんせんカメラマンがワタクシなため、その様子を収めた写真がないのです。

島原復興アリーナ外の物産展.jpg

一方、会場外では地元長崎県の特産品を販売する物産展も開かれ、多くの地元客や観光客も訪れていました。

島原物産展での着ぐるみ.jpg

地元キャラクターや日本ジオパークのキャラクターも登場。実は、JGNを通じてアポカン出場の打診もあったのですが、スタッフ不足のため丁重にお断りさせていただきました。でも、止めて良かった。かなり暑かったもの。

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また、事例発表では、アポイ岳から元北大の新井田先生が登場。なにせ、ワタクシのコンデジなもので、先生の影が薄くなってしまい申し訳ありません。この、翌日には不肖ワタクシも原稿棒読みのイングリッシュで事例発表させていただいたのですが、これまた写真なしということでアシカラズ。続きはまた明日…。(タク)

2012年05月16日

歩いた観た食べた2日間【フットパスツアーレポート:その2】

昨日に引き続き、フットパスツアーレポートです。今日は2日目5/13の様似山道コースの様子をお伝えします。

前日は主に市街地を巡るフットパスコースでしたが、この日はがらりと変わって江戸時代に開削された古道を辿る「様似山道コース」です。様似山道についてはコチラ→ http://www.apoi-geopark.jp/apoi/theme_c3.html

なお、今回のツアー名は「春の花のウニを楽しむフットパスツアー」なのに、このブログ記事では花の写真がほとんどありません。写真係のHoromanさんは当日、みなさんの様子を写すのに手いっぱいで、花まで手(レンズ?)が回らなかったのです。実際には参加者のみなさんは、エゾオオサクラソウやヒトリシズカなどの大群落をたっぷりと楽しまれていたことをご報告しておきます。

 

120513和助解説.jpg

まずは、様似山道東口にある和助地蔵の前で、様似山道の歴史などについて水野ガイドのレクチャーを受けてスタートです。

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今日は快晴、気温もそこそこで、絶好のフットパス日和。様似山道の入口は、幌満川の和助地蔵の対岸(写真左側)にあります。

120513山道沢急登縦.jpg

山道はこんな感じで、いきなりの急な沢登りからスタートです。今日のツアー参加者36名中24名が昨日も歩いた方ということもあってちょっと心配だったのですが、ほとんどの方は涼しい顔で登っていきます。

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様似山道はちょっと起伏の激しい道です。せっかく登ったのに、今度は深ーい谷をジグザクに降りて行きます。写真右、沢の下の方にも小さく人が歩いているのが分かりますか? この谷の先で待ち受けていたのは…

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行程中最大の難所(大げさ?)ルランベツの沢越え。高さは大したことがないのですが、地盤が悪いので、沢に滑り落ちる可能性があります。ロープを伝ってゆっくり一人ずつ慎重に登ってもらい、無事通過。

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そんなちょっとしたスリルを味わったあとのご褒美はこれ、日高耶馬渓の絶景です。この山道をあるいた者だけに与えられる特権とも言えます。写真中央、海に屹立する白っぽい岩は「鵜の鳥岩」で、白いのは海鳥のウミウの糞のせいです。写真上、遠くに見える、陸地が海に沈む場所はえりも岬。

120513山道展望地記念写真.jpg

その特権を得たみなさんは、もちろんここで記念撮影。

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さらに進むと、今度はミズナラの大木がお出迎え。どうです、この存在感。これは様似で一番太い木と言われています。一体何年生きているのでしょうか。

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ちょうどお昼に「原田宿跡」に到着、お弁当タイムです。ここは様似山道のほぼ中間に位置する、明治初期に旅人のための旅籠屋が営まれていた場所です。おや、どこからか旅情をかきたてるハーモニカの音色が。昔の旅人たちも、こうしてこの場所で旅の疲れをいやしたのではないでしょうか。

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さあ、お昼を食べたら、あとは小さな沢を2本越えるだけ。

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様似山道は延長約7kmですが、今回は時間の都合などもあってちょっと短縮し、途中にあるコトニを終点にしました。それでも距離は5km強。アップダウンがあるので、結構な歩きごたえがありました。

そして、ほぼ予定どおり14時過ぎにコトニに到着。迎えのバスに乗ってアポイ山荘に向かい解散となりますが、JRで帰る方はコトニから別の車で様似駅まで直行。そんなこんなの手配であたふたしていたら、歩き終わっての集合写真を撮るのをすっかり忘れてしまいました。ごめんなさい。

120513山道原田宿記念写真.jpg

そんなわけで、上の写真は原田宿跡でのもの。全員がそろった唯一の集合写真です。

 

さて、2日間にわたった今回のフットパスツアー。色々と至らぬ点も多かったかと思いますが、終了後に協力いただいたアンケートの結果からは、多くの方にご満足いただけたことがうかがえ、我々スタッフ一同、ほっと一安心しているところです。でも、あとになって、ああすればよかった、こんなこともできたのにと反省することがたくさん出てきているのも事実。

今回のツアーは今年度第1弾企画でしたが、あと4回、様々なテーマで様似を楽しんでもらうツアーを企画しています。今回の結果を踏まえ、より楽しい内容にしたいと思いますので、お楽しみに。

と言いつ、実は第2弾はもう決まっています。次回の日程は6月8日(金)~9日(土)。初日は様似の名所を巡るバスツアー、2日目はアポイ岳登山です。みなさんのご参加をお待ちしています。詳しくはコチラ→http://www.apoi-geopark.jp/event/2012/06/post_56.html
(krmd)

2012年05月15日

歩いた観た食べた2日間【フットパスツアーレポート:その1】

先週末の2日間にわたって開催したアポイ岳ジオパークジオツアーの第1弾企画「春の花とウニを楽しむフットパスツアー」は、町内外からたくさんの方に参加いただき、無事終了しました。

ツアーの様子を今日と明日の2回に分けてレポートします。写真が多くてかなり長い記事ですが、ちょっとお付き合いください。

 

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初日の5/12(土)は、様似の海岸景勝地などを巡るフットパス「様似八景コース」。集合場所の様似駅&観光案内所の前にはたくさんの人だかりが。今日の参加者は、スタッフを含めると60人近くにもなりました。

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ときおり小雨がぱらつくなか、みなさんそろったところで元気に出発。

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様似と言えばJR日高本線の終着駅。線路の端っこと車止めは終着駅ならではの光景ですね。

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様似川にかかる「せせらぎ橋」の上で、蝦夷三官寺「等澍院」の解説をしてくれたのは、アポイ岳ジオパークガイドの水野さん。

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そのあと、川沿いの堤防や、

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長~い登り坂、

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そして、墓地の中!など、変化に富んだコースを歩いて目指したのは、

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市街地に近いにも関わらず豊かな自然が残る観音山。今日のもう一人のガイド、羽立さんから観音山の名前の由来やアイヌの口碑伝説「ホタフンペ(砂鯨)」についてたっぷり!話をしてもらいました。

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今回のツアーの主役の一つが様似の花。名物のカタクリの大群落はちょっとピークを過ぎていましたが、

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最盛期のオオバナノエンレイソウがお客様をお出迎えしれくれました。

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観音山を降りた後は「花より団子」? 観音山のふもとにあるセラーズ工藤商店さんで、様似名物「タコマンマのカマボコ」の試食タイム。

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さらに様似漁港で待っていたのは、参加者には内緒のサプライズ企画「活エゾバフンウニの試食」です。生きているウニを目の前で割って「さあ、召し上がれ」の贅沢。試食といっても、参加者1人につき最低2個は行きわたり、中には「7個も食べたよ」なんて方も!休日出勤で協力いただいた日高中央漁協様似支所の荒支所長及び坂本さん、大変ありがとうございました。

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さあ、ウニパワーで目指すは最後の目的地、エンルム岬。

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岬の台場では、水野ガイドによる天然の良港エンルム岬と様似の歴史についての解説。参加者のみなさんには冷たい風が吹く中で聞いていただき感謝です。

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最後にアポイ岳の雄大な景色をバックに「はい、さまに~」の掛け声(なかには「うに~」の声も)でにっこり記念撮影。

今日歩いた距離は約10km。参加いただいた皆さん、大変お疲れさまでした。ちょっと寒かったのが残念ですが、良い思い出を作っていただけたのではないでしょうか。

今日、様似町で宿泊される方には、ウニの特別メニューの夕食を召しあがっていただくことになっていますので、そちらもお楽しみに。

そして、明日も参加されるみなさん。今晩はゆっくり休んで、また明日!

(krmd)

2012年05月14日

アポイ岳情報2012-04:5/14

約60名に参加いただいたこの週末のフットパスツアーは、無事終了。参加者のみなさん、お疲れ様でした、そして、ありがとうございました。ツアーの様子は後日改めてアップしますので、少々お待ち下さい。

 

さて、天候や他業務との関係でしばらく花の状況を確認できていませんでしたが、今日、ようやくアポイ岳に登ってきました。同行者はT学芸員とHoromanさん。一昨日と昨日の2日間で合計15kmも歩いたのに、3人ともまだ物足りない?

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さて、この2週間ほどで花の様子もすっかり変わっていました。登り始めるとすぐにコキンバイがお出迎え。

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また、コヨウラクツツジもユニークな花をつけていました。

このほかに5合目までに見られた花は、エゾオオサクラソウ、ヒメイチゲ、コミヤマカタバミ、ミヤマエンレイソウ、フイリミヤマスミレ、オオカメノキ、ハウチワカエデ、ムラサキツツジなどでした。

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5合目山小屋を過ぎるとすぐに現れるのが、このアポイアズマギク。

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サマニユキワリもほぼ満開。アポイ岳ジオパークのマスコットキャラクター「アポイちゃん」のモチーフになった花です。

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アポイタチツボスミレもたくさん咲いていました。アポイ岳には何種類か紫花のスミレがありますが、距(花びらの基部の後ろに突き出している部分)が白いのはこれだけ。見分けるポイントです。

今日は晴天、気温も結構高く、風もそれほど強くない。この時期、こんな条件がそろうと・・・

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いました。日本ではアポイ岳周辺でしか見られない国の天然記念物、ヒメチャマダラセセリです。

そして、今日の主役はなんといってもこの2つ。

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まずは、エゾキスミレ。8合目から頂上下にかけて満開でした。個人的な感覚ですが、過去2シーズンと比較し、かなり多いように感じました。

120514_ヒダカイワザクラ.jpg

もう一つは、ヒダカイワザクラ。これも8合目上からの岩場にたくさん咲いていました。

さて、頂上に着いてみると、町内のアポイ岳ファンクラブ会員Kさんがお友達と昼食中。吉田岳まで行ってきたとのこと。「やっぱりあっちの方が花が多いよね。」の一言にグラリ。

弁当をかき込み、「自分もちょっと行ってきます。」と同行の2人におことわりして、吉田岳へちょっと遠征。

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吉田岳へはアポイ岳頂上から片道40分程度。アポイ岳に戻るには登り返しがあるので、3連チャンの野山歩きの足にはかなり堪えましたが、たくさんの花たちとアポイ岳では見られなかった上のアポイキンバイに出会えて大満足でした。アポイ岳に登られる方で時間に余裕がある方は、ぜひ吉田岳へ足を延ばしてみてはいかがですか?登山者も少ないので、静かな花見が楽しめますよ。

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上写真の左側は吉田岳ピークからみたピンネシリ。3つあるピークの真ん中が正式な頂上です。こうして見ると、ピンネシリの雪も完全になくなったようですね。

アポイ岳周辺は花そして登山ともにハイシーズンに突入といった感じです。

(krmd)

2012年05月12日

様似山道フットパスに備えて

様似山道の最終調査に行ってきました。

チエーンソウやノコギリ、目印の旗を持って東口から出発し、約6時間かけて整備を終えました。

これで、日曜日のフットパスは大丈夫でしょう?

 

山道1_4068.JPG

 

山道2_4082.JPG

 

倒木をチエーンソウで切って、山道を確保!

ルエランベツの下り坂、山道の難所はチョット崩れる危険があるようです。

当日は、ガイドのメンバーがロープを張ってサポートする予定。

 

山道2-1_4104.JPG

 

山道3_4130-1.JPG

 

途中で日高耶馬渓の、こんな景色も見てもらいます。

下の写真は、オイオイに行く途中のオオサクラソウの群落です。

 

山道4_4123.JPG

 

事件発生! 5月1日に有志で建てた看板が…? 

私の検定は通りません? 見なかったことに・・・

今咲いている花を何点か紹介します。名前は、当日ガイドさんに聞いてください。

 

山道5_4109-1.JPG

山道6_4140.JPG

山道7_4131-1.JPG

 

偶然オオルリが現れ、とっさにシャッターを切ったので小さくてすみません。

私も初めて見ました。

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最後に、久しぶりの投稿です。PC操作も忘れるくらい・・・  (Ho! Roman)

 

 

 

 

 

 

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